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2011年09月04日
ハッカー VS. クラッカー
こんばんは。
conclave(コンクラーヴェ)です。
いきなりですが。。。
私が自分好みにカスタマイズした世界に一台の自転車を
書店の前に駐輪してたとします。
こ一時間ほど本を物色して、書店をでてきたら、
マイ自転車がない!盗まれた!と。
ショックのなか、数日後にトボトボ歩いていると、
いかつい兄ちゃんが、いかした自転車に乗っている。
よーく見ると、まさしくマイ自転車ではありませんか!
いかつい兄ちゃんを尾行してみると、
どうやら自宅と見られる建物の敷地内に、
まぎれもないマイ自転車が。
その後、念入りにいかつい兄ちゃんの行動を調査し、
兄ちゃん不在、かつ、マイ自転車が停められている時間を見計らって、
無事、マイ自転車の救出に成功!
って、このように孤軍奮闘した私の行為(もちろん仮定)、犯罪になるようです。
自分の所有物を奪った窃盗犯から取り戻しただけなのに、であります。
この場合、逆に私に対しても窃盗罪が認定されるおそれがあるそう。
こういうのを「自力救済の禁止」っていうみたいです。
こういった、取られた!取り返せ!みたいなのがまかり通ると社会秩序
が大きく乱れるってのが、通説的な根拠らしいです。
確かに、これには一理あって、自転車くらいならいいですが、
刺した、刺されたみたいなぶっそうな話になってくると、
ホント世の中、仁義なき戦いの世界だらけに。。。
で、こんな場合にどうすれば、マイ自転車を取り返したり、
盗人兄ちゃんに制裁を科せるかとういうと、国家に頼るしかないわけです。
私が取り返すと違法、国家が取り返すのは違法ではないんですねえ。
んで、
取り返したい場合(民事)は、裁判所に訴えて、
「兄ちゃん家にあるあの自転車、私のなんです」って証明して
裁判所が認めてくれて、さらに、ちょこちょこ細かい手続を踏まえて
やっと、マイ自転車は戻ってくるようです。めんどくさいですねえ。
許せん!と制裁を科したい場合(刑事)は
ご存知のとおり、被害届なんかを出して、捜査機関が運よく兄ちゃんを
逮捕してくれて、同じく原則裁判で罪が確定すればそれなりの刑が
兄ちゃんに科されるようです。これまためんどくさいですねえ。
でも、こればかりは、法の支配を建前とする国に住むものとしてしょうがない。
(ま、これによって受ける利益のが大きいと信じよう)
で、本題(ながい笑)なんですが、
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
最近「アノニマス」って集団が結構、ちまたをにぎわしております。
アノニマスについてはこちらが詳しいです
ソニーはなぜハッカーに狙われたのか、「アノニマス」の正体
(記事中の「ウィキリークスの守護兵」って表現は言い得て妙です)
そんななか、こんな記事が。
携帯ネットワークを遮断したのは“検閲行為”か
デモ参加者たちが連絡を取れない状態に怒った「アノニマス」
まとめると。。。
サンフランシスコの地下鉄で警官が酔っぱらったホームレスを発見。
ナイフを持って襲ってきたホームレスを、二人いた警官のうち、一人が射殺。
やりすぎやー!と地下鉄構内で抗議デモが発生。
懲りた地下鉄側が再抗議行動に備えて、構内の携帯ネットワークを遮断。
怒ったアノニマス。地下鉄のサイトに侵入して、職員なんかの個人情報をばらまく。
アノニマスの主張(上の記事の引用です)
人々がコミュニケートする携帯ネットワークを勝手に遮断したのは、
検閲行為であり、合衆国憲法に違反する。
本来ならこの問題、冒頭の自転車の例のように、
裁判所に「携帯ネットワークを遮断する行為は検閲行為や!」
と訴えて、合衆国憲法違反かどうかの判断を仰ぐのが筋です。
で、認められれば、地下鉄側はそういった行為(ネットワークの遮断)
をとることは以後、許されないでしょうし、
場合によっては、損害賠償義務が生じるかも。
これが王道。
ですが、アノニマスのような技術力を要する集団の場合、
そんな判断を待たずに、自力救済ができてしまう。
たとえ相手がおおきな組織であっても。
で、自力救済の結果、国家の出る幕がないまま現実が変化していく。
良い悪いは別にして、少し興味があります。
いままでは、圧倒的な物理的「力」を背景にその威厳を保ってきた国家ですが、
それとは違った「力」を持った集団が出現してくることで、
どう変わっていくんかなあと。
はい。妄想です(笑)。
ちなみに、日本ではハッカー=悪。
みたいなイメージがありますが、本来は違ってたりします。
今をときめくジェフリー・ディーバーのすこし前のミステリー、
『青い虚空』を読めばそのへんのところ、よーく理解できます。
で、ハッカーってちょっとかっこええかもって思うかも。
すこし分厚い本ですが、大小どんでん返しの連続で
いよいよ来る秋の夜長、自信をもっておすすめする本です。
しょっぱなをちらっと引用すると。。。
「できるね.......ほとんどの犯罪はコンピュータでできる。
コンピュータを使って人殺しだってやれる。
ロサンジェルス市警のある警官」
どうすか、読みたくなりません?

ではでは。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
conclave(コンクラーヴェ)です。
いきなりですが。。。
私が自分好みにカスタマイズした世界に一台の自転車を
書店の前に駐輪してたとします。
こ一時間ほど本を物色して、書店をでてきたら、
マイ自転車がない!盗まれた!と。
ショックのなか、数日後にトボトボ歩いていると、
いかつい兄ちゃんが、いかした自転車に乗っている。
よーく見ると、まさしくマイ自転車ではありませんか!
いかつい兄ちゃんを尾行してみると、
どうやら自宅と見られる建物の敷地内に、
まぎれもないマイ自転車が。
その後、念入りにいかつい兄ちゃんの行動を調査し、
兄ちゃん不在、かつ、マイ自転車が停められている時間を見計らって、
無事、マイ自転車の救出に成功!
って、このように孤軍奮闘した私の行為(もちろん仮定)、犯罪になるようです。
自分の所有物を奪った窃盗犯から取り戻しただけなのに、であります。
この場合、逆に私に対しても窃盗罪が認定されるおそれがあるそう。
こういうのを「自力救済の禁止」っていうみたいです。
こういった、取られた!取り返せ!みたいなのがまかり通ると社会秩序
が大きく乱れるってのが、通説的な根拠らしいです。
確かに、これには一理あって、自転車くらいならいいですが、
刺した、刺されたみたいなぶっそうな話になってくると、
ホント世の中、仁義なき戦いの世界だらけに。。。
で、こんな場合にどうすれば、マイ自転車を取り返したり、
盗人兄ちゃんに制裁を科せるかとういうと、国家に頼るしかないわけです。
私が取り返すと違法、国家が取り返すのは違法ではないんですねえ。
んで、
取り返したい場合(民事)は、裁判所に訴えて、
「兄ちゃん家にあるあの自転車、私のなんです」って証明して
裁判所が認めてくれて、さらに、ちょこちょこ細かい手続を踏まえて
やっと、マイ自転車は戻ってくるようです。めんどくさいですねえ。
許せん!と制裁を科したい場合(刑事)は
ご存知のとおり、被害届なんかを出して、捜査機関が運よく兄ちゃんを
逮捕してくれて、同じく原則裁判で罪が確定すればそれなりの刑が
兄ちゃんに科されるようです。これまためんどくさいですねえ。
でも、こればかりは、法の支配を建前とする国に住むものとしてしょうがない。
(ま、これによって受ける利益のが大きいと信じよう)
で、本題(ながい笑)なんですが、
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
最近「アノニマス」って集団が結構、ちまたをにぎわしております。
アノニマスについてはこちらが詳しいです
ソニーはなぜハッカーに狙われたのか、「アノニマス」の正体
(記事中の「ウィキリークスの守護兵」って表現は言い得て妙です)
そんななか、こんな記事が。
携帯ネットワークを遮断したのは“検閲行為”か
デモ参加者たちが連絡を取れない状態に怒った「アノニマス」
まとめると。。。
サンフランシスコの地下鉄で警官が酔っぱらったホームレスを発見。
ナイフを持って襲ってきたホームレスを、二人いた警官のうち、一人が射殺。
やりすぎやー!と地下鉄構内で抗議デモが発生。
懲りた地下鉄側が再抗議行動に備えて、構内の携帯ネットワークを遮断。
怒ったアノニマス。地下鉄のサイトに侵入して、職員なんかの個人情報をばらまく。
アノニマスの主張(上の記事の引用です)
人々がコミュニケートする携帯ネットワークを勝手に遮断したのは、
検閲行為であり、合衆国憲法に違反する。
本来ならこの問題、冒頭の自転車の例のように、
裁判所に「携帯ネットワークを遮断する行為は検閲行為や!」
と訴えて、合衆国憲法違反かどうかの判断を仰ぐのが筋です。
で、認められれば、地下鉄側はそういった行為(ネットワークの遮断)
をとることは以後、許されないでしょうし、
場合によっては、損害賠償義務が生じるかも。
これが王道。
ですが、アノニマスのような技術力を要する集団の場合、
そんな判断を待たずに、自力救済ができてしまう。
たとえ相手がおおきな組織であっても。
で、自力救済の結果、国家の出る幕がないまま現実が変化していく。
良い悪いは別にして、少し興味があります。
いままでは、圧倒的な物理的「力」を背景にその威厳を保ってきた国家ですが、
それとは違った「力」を持った集団が出現してくることで、
どう変わっていくんかなあと。
はい。妄想です(笑)。
ちなみに、日本ではハッカー=悪。
みたいなイメージがありますが、本来は違ってたりします。
今をときめくジェフリー・ディーバーのすこし前のミステリー、
『青い虚空』を読めばそのへんのところ、よーく理解できます。
で、ハッカーってちょっとかっこええかもって思うかも。
すこし分厚い本ですが、大小どんでん返しの連続で
いよいよ来る秋の夜長、自信をもっておすすめする本です。
しょっぱなをちらっと引用すると。。。
「できるね.......ほとんどの犯罪はコンピュータでできる。
コンピュータを使って人殺しだってやれる。
ロサンジェルス市警のある警官」
どうすか、読みたくなりません?

ではでは。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
Posted by conclave at 23:36│Comments(0)
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